今回は、人からモチベーションを奪う心理学を紹介します。
この記事を読むと、次のような悩みの解消の手助けになります。
- 転職したいけど、今の会社を辞めるのは不安
- 新しく副業を始めたいけど面倒くさい
- 初対面の人に会うのもおっくうだな
誰でもこういう経験はあると思います。
私自身も、新しいことを始める時や初対面の人と会う時によく感じます。
「自分は面倒くさがり屋でダメなんだ」
そう思ってしまいがちですが、決してダメなわけではありません。
人の心理がそうしているんです。
今回は、この現状維持から抜け出す方法を紹介します。
では、さっそくまいりましょう。
【心理学】転職したいのに辞める決断ができない【現状維持バイアス】
現状維持の心理学の説明をする前に、質問です。
いきなりですが、次の言葉を聞いたことがありますか?
現状維持は衰退の始まりである。
ニュアンスは違うかもしれませんが、多くの偉人たちがこれに似たような言葉を残しています。
例えば、
- 松下幸之助
- ウォルトディズニー
- ゲーテ
全員「現状維持」をネガティブにとらえていて、「前進しない=後退している」と言っています。
これはその通りで、現状維持とは自分が進まないということですから、
周りが進めば自然と自分は後退することになります。
では、なぜ「後退するのは分かっているけど、転職の決断ができない」ということになるんでしょうか。
結論:現状維持バイアスが存在しているから
この現状維持バイアスという心理が悪さをしています。
「今よりいい環境に行きたい」
そう思っている反面、
「でも今より悪い状況だったらどうしよう」
と考えてしまうのが現状維持バイアスです。
現状維持バイアスとは
バイアスとは「偏見」という意味です。
なので、現状維持バイアスを簡単に言うと、
「新たなリスクを負うより、現状を維持しておいた方がいいかな」という偏見を持った状態
ということになります。
「残業が多いから転職がしたい」と思っていても「でも環境自体は悪くないしな」と思ったり、
「新しい趣味を始めたい」と思っても「お金は節約できてるし、暇でもいいかな」と思ったりしてしまう状態です。
誰しも一度は経験したことがあるんじゃないでしょうか。
これは、ある意味で当然の心理です。
なぜなら、「人間はリスクを負いたくない」ので、「安全なシェルター」にいるのが一番です。
ですが、そのままだと現状維持=後退してしまいます。
ぜひ、現状から脱却して、転職を成功させましょう。
現状維持バイアスの対処法
繰り返しになりますが、現状維持バイアスは勝手に浮かび上がってくる心理現象なので、
対策するのは結構大変です。
ですが、対処法はあります。
次の3つを実践すれば、きっと現状維持バイアスに勝って、前進を始めることができるはずです。
【現状維持バイアスの対処法】
- ①まずお試し程度に動いてみる
- ②動かなかった時のリスクを考えてみる
- ③失敗をネタにする
順番に説明していきます。
対処法①:まずお試し程度に動いてみる
何よりもまず「行動」することが大事です。
とはいえ、その行動がなかなかできないのが現状維持バイアスの厄介なところですね。
なので、しっかりとした「行動」ではなく、「小さな行動」をしてみてください。
転職したいのなら、
- 転職サイトに登録だけしてみる
- 興味のある会社を適当にリストアップする
- 転職した友達の話を聞いてみる
くらいの行動を取れればいいと思います。
「行動」と聞くと、どうしてもテキパキと積極的に動く姿を想像してしまいます。
ですが、上記の例も立派な「行動」です。
少しだけでも動き出せれば、雪山の斜面から雪玉を転がすように、ドンドンと大きな行動ができるようになります。
現状維持バイアスの対処法として、まず第一にやっていただきたいです。
対処法②:動かなかった時のリスクを考える
「小さくても行動するのが大事なのは分かった。でもその先がなかなか進まない」
こういう方も、もちろんいると思います。
「転職サイトに登録したけど、やっぱり面接までしたくない」
そう思うこともあるでしょう。
そんな時は、
動かなかった時の最悪のリスクを考えてみてください。
対処法①が行動して解決するのに対して、こちらは頭脳派です。
なぜ、現状維持バイアスにとらわれて、転職ができないのか。
それは、転職した先に待ち受けるリスクが怖いからですね。
残業、上司、部下、仕事内容など考えられるリスクを挙げだしたら、キリがありません。
そこで、現状をずっと維持し続けたら起こり得る最悪のリスクを想定してください。
例えば、
- この部署で働き続けたら、スキルが身につかず同世代に置いていかれる
- この給料が少ない状態だと、子どもを養えない
- 今の上司の元にいたら、ストレスで体調を崩してしまう
とにかく、転職した先、行動した先に待ち受けるリスクより、現状維持し続けた方がリスクであるということを意識してください。
そう考え続けることで、「やっぱり今のままじゃまずい」となり、そこにプラスして「小さな行動」で動き出すことができます。
対処法③:自分を褒める+失敗をネタにする
「実際に動いてみて失敗したらどうしたらいいんでしょうか」
そのような疑問も多いと思います。
そして、転職した先が今より100%いい環境といかないケースももちろんあります。
そんな時は、
行動した自分を褒める+失敗をネタにしてください。
まずは、リスクを恐れずに行動した自分を認めて、褒めてください。
ほとんどの人が、この現状維持バイアスに取りつかれて、動けない中で動けたんですから。
それから、転職した先がやばい職場だったら、それをネタにしちゃってください。
もちろん、一刻も早く逃げた方がいい場合は、次の行動を起こしてその会社を辞めてもいいです。
また次の会社に行った時にネタにしてもいいですし、友人に話してもいいと思います。
逆に絶対にやってはいけないのが、
「行動しなければよかった…」と失敗を悪く思うことです。
そう思ってしまうと、また次に動き出さないといけない時に、
さらに強い現状維持バイアスを感じてしまいます。
そうならないためにも、「失敗=いいこと」だと思うのが大切です。
転職したいのにできない!現状維持バイアス【まとめ】
ここまで、現状維持バイアスついて、対処法を含めて説明してきました。
私自身、ブログを始める時や、新しい語学の勉強を始める時は、相当現状維持バイアスがありました。
- 「ブログをやるんだったら別のことに時間費やしてもいいなぁ」
- 「勉強にお金も時間もかかるし、今はいいかな」
そう思って行動できないこともよくありました。
ですが、パソコンを開いて、ブログのネタを考えてみたり、語学の本を試しに一冊買ってみたりすることで、次の行動ができるようになりました。
そして、その時行動したことで、今はすごく成長できたと思います。
転職や新しい何かを始める時に、なかなか決断できないこともあると思います。
転職なんて特にそうですが、周りの人に止められる場合もあると思います。
ですが、そう言ってくる人は、だいたい自分の現状維持バイアスが強くて、行動できていない人です。
自分が動けないことを正当化しようとして、現状維持がいいと思っているのかもしれません。
転職を経験した人の話なら、聞いてみてもいいかもしれませんが、
経験したことのない人が言う「転職はしないほうがいいよ」というのは、ちょっと疑ってみてください。
あくまでも、自分の中で行動を起こし、考え、決断をしてください。
読んでいただきまして、ありがとうございました。
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